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「バラライカ、ちょうだい。」 もう、店内にほとんどお客はいない。 ゆとりもできたし、久しぶりにシェイカーを振る悠里の姿が見たいと思った。 ……なんていうのは建前で、本当は彼に秀臣との関係を深く追求されたくなかったからなのかもしれない。 「あーい、了解。」 平然を装い、私の思惑通りシェイカーを手にする悠里。 カクテルを作っている間、彼は誰とも会話する事なくその行動に集中する。 気持ちの整理が付くまで、できれば私や秀臣に話し掛けて欲しくなかった。
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