第1章

12/24
前へ
/163ページ
次へ
「ただいま戻りましたー」 午後6時 出版社としてはまだまだ浅い時間な故 同僚たちの半数は会社に残っていた ちなみに半数は私と同じでたぶん原稿の受け取り 「おう!お疲れ! 結構かかったな、どうだった?」 「ちゃんと持って帰ってきましたよ! 校正お願いします」 編集長に原稿を渡せば、またあの大きな笑いが返ってくる 「やー、お前は本当に うちの期待の新人だよ!」 「期待って~、褒めても何も出ませんよ!」 なんてやり取りをしながら 自分のデスクに座って 外していた分のメールチェック あ、あゆちゃん先生来月最終回か 今月行き詰ってないかなぁ 明日顔見に行こう 「ユウ!」 カタカタと返信作業に勤しんでいると、ふと聞きなれた声が聞こえた 「…忠臣?(タダオミ)」
/163ページ

最初のコメントを投稿しよう!

69人が本棚に入れています
本棚に追加