第1章

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資料室は基本ワンフロアに1つ存在する。 なんてったって、出版社 溜めておきたい資料なんて山ほどあるのだ。 基本的には出版された本とか使えそうな代原(代理原稿)を保管していたりする 校閲の作業で煮詰まったり、どうしても新しい知恵が欲しい! なんて時に資料室はよく使われる。 …だけど、この5Fフロア別名「新人発掘階」の資料室は別。 新人を多く扱うこのフロアにはハッキリ言って使えない原稿が山ほどある 本当は1つ1つ向き合って、校閲して、新人作家さんを育ててあげたい。 だけど私たち編集者の数は作家さんたちに比べて非常に少ない ほんと、もう、無理! ってくらい少ない。 だから手のかかりそうな作品は正直すぐに資料室行き… でも逆に、ここで編集者の目に留まった作品は重宝されるし結構すぐに上に行ける ここでは総合誌として複数の作家さんが書いた作品と一緒に連載小説を月に1度世に送り出しているが、上の階に行けばハードカバーで一つの小説として売り出すことが出来る 言わばこのフロアは 新人小説家にとっての登竜門なのだ
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