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………すごい。
ジャンルごとに別れた編集部は
みんな忙しそうに立ち回っている
どこかに電話を掛けたりペンを動かしたり
楽しそうに会話をしている人なんていない
でも、みんな、イキイキしてる―――
―ポンッ
「わっ!」
後ろから肩を叩かれて
びくっと体を震わせて後ろを振り返った
「こんにちは」
そこにはにこやかに笑った男の人が立っていた
「こ、こんにちは、えっと…」
チラリと首から下げられた社員証を盗み見る
あっ、この人が!
「伊庭さん、中川さん(美紀)から書類を預かってきました」
「うん、聞いてるよ。
君が如月さんだね
それよりココは初めて?」
「は、はい、そうですが…」
細めの目をさらに細くして
ニコニコ笑う伊庭さん
私はその意図が分からずにとりあえず頷く
「じゃあ案内してあげる」
「…えっ!?」
ついてきて!
私が反論する前に目の前の伊庭さんは歩き出した
…もちろんあの編集部に向かって
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