第2章

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「如月さんはやっぱり新人より大物作家を相手にしたいと思う?」 「…そうですね…… 自分が憧れている作家さんの本を作ることは私の夢ですから、いつかは…とは思います。 ですが新人と言えども作家は作家です。 大好きな本を作ることには変わりませんし 新人同士お互い高め合う環境で成長できるので今を嫌だとは思ったことはありません。 しかし決して満足はしているわけではありませんが。」 なんとなく新人作家をバカにしてるっぽかったから少しムカついて、キツイ言い方しちゃった! 何してんの自分! 「…ぶはっ!如月ちゃんおもろいわー、顔に表れすぎ!」 「………エ、ドウイウコトデショウ。」 なに、なに、なにこのプレイ!?!? 目の前の糸目(最低)いきなり爆笑し始めたんだけど しかもすごい関西弁 なにこれ怖い。 「すまんすまん! 俺ほんまは関西人やねん だけどちょっとかっこつけてもーた! 勘忍してな?」 「あ、ハイ………」 あー、笑った と涙のにじむ目をこすり 再度私に向き直った 「如月ちゃん俺の発言にちょっとムカついたやろ? で、思わずきっつい言い方してもーてどないしよって焦ったと違う?」 「…返すお言葉もゴザイマセン。」 「アハハっ!素直やなぁ。 好きやわそういう子 でも勘違いせんでな。 俺は如月ちゃんをからかうために言うたんでさっきのは本心ではないから」 新人、のことだよね? からかうためって…なんでこの人はそんなこと。 「聞いても、よろしいでしょうか」 「ん、なんや? なんでも聞いてくれー」
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