第3章

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「失礼します」 誰も聞いていないであろう挨拶をして 7Fの編集フロアに足を踏み入れる うう、緊張する… でもやっぱり、ここの人たちはイキイキしてる ほんとイキイキ…… イキイキ? 歴史小説部の人たちが 大量の分厚い歴史書の前で屍になってる ああ、誰かムズカシイ話でも書くのかな……… ご愁傷様 手の中で合唱して足早に フロアを横切る もちろん向かうは応接セット。 幸か不幸か私は誰にも声をかけられることなくそこまでたどり着く …いったん深呼吸。 「スー、ハー…よしっ!」 「なにがよしっ!なん?」 「(ビクッ!)い、伊庭さん!?」 「おー、よう来はったなぁ」 変なのー、と笑いながら 私をソファーまで案内してくれた 近くにいた編集者がコーヒーを出してくれたので、いざ!
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