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兄さんは気にせず誘ってくれたけど…
僕は悪くない兄さんが叱られる姿を見るのが悲しいから、ついて行かなかった。
小・中と成長していく僕らに少しずつ距離はできていたけど、兄さんは変わらず僕を気にかけてくれたし、僕も兄さんが好きだった。
中学に入ってすぐから僕はよく告白された。
「付き合って下さい。」
正直…興味が全くなかったし、絵を描く事が楽しくて彼女なんていらなかった。
それに…
山下や長谷川、友達と遊んでる時間の方が大切に思えたんだ…
告白される度
泣かれたり…
質問攻めにあったり…
逆切れされたり…
友達が怒鳴り込んできたり…
うんざりした僕は越境入学をして離れた所で暮らす兄さんに相談した。
「喰って捨てろ♪」
優しく言う兄さんの声とは逆にアドバイスはひどいものだった。
仕方なく、僕は静かで優しそうな子と付き合う事にした。
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