第1章

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昼休み ご飯を食べ終わった私たちは、別れることになった 「よし、行ってくる!連絡先だけでも聞かないとね!」 「私、教室で待ってるね」 「うん!」 千晃は気合を入れて、4組の教室へと向かった …さーてと、私は何しようかな 教室にいたって千晃が、いなきゃすることないしなあ… ぼーっと、何も考えていないような顔つきで教室に入る と、 「っあ…」 そこには今日も、西島くんの姿があった …体育館行かないのかな そう思っていると 「わっ、…あ、」 西島くんと目があってしまった あわてて逸らしたけど、 それはそれでなんだか気まずい雰囲気が出てるようで、 …ますます気まずい…。 「今日1人なの?」 「え?」 すると、気まずい雰囲気をなごますように、西島くんは話しかけてくれたんだ。 …その時思った これはもしかしたらチャンスかもしれないって。 千晃も頑張ってるんだし、 …私も、頑張ってみようかな 「伊藤は一緒じゃないの?」 「あ、千晃は…その、…違うクラスで頑張ってて…」 「え?」 「あ、いや、なんか…その」 もう、せっかく喋ってるのに 今西島くんと喋ってるのに、 なかなかうまく喋れない 「そっかー。」 「う、うん。」 はああ、せっかくのチャンスだったのになー。 落ち込むようにして、私は自分の席に着いた …すると、 「な、宇野」 「え?!」 「え?あのさ、これ、教えてくんない?」 渡されたのは分厚いワークだった 西島くん、ずっと勉強してたのかな そんな感じだった 「なんか伊藤が、宇野頭いいって言ってたし、俺さ、進学して国公立行こうと思ってて」 「へ、へー!凄い、ね。」 「宇野は?就職するの?」 「まだ曖昧…かな」 「そっか、」 「うん。あ、どの問題?」 「えっとな… なんだか私達、ちょっといい感じじゃない?? …なーんて、浮かれていた
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