第1話 メンヘラ刑事再び 2

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「はい」と答え、松波はグラスを傾けた。 「梅林寺さん、すぐ、暴走するから。でも、杉田君なら、任せて安心です」 「しませんよ。約束を……」 リリコが途中で言葉を止め、松波がにやりと笑う。 「ふたりは、仲が良くていいですね。うらやましいです」 目の前の顔が、どんどん赤くなる。 固まったリリコを眺めながら、松波はひとりで鍋を平らげ、グラスを空けていった。
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