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少ししてから「そうですね」と、リリコが言った。
「竹さんすべてを思い出してから、梅林寺さんが思ってる以上に、十年前の事件と、藤井さんのこと悩んでますから」
「分かってます。だから、大阪に来たんです」
松波が、大きく目を開く。
「でも、連絡をとらない選択はできなかったんですね」
にやりと笑った顔に、今度はリリコが少し目を開いた。
「意地悪でしたね、すみません。鍵、変えないで下さいね。僕が合鍵持ってるのも、毎日、梅林寺さんの様子を見ることも、上の命令ですから」
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