第1話 メンヘラ刑事再び 2

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「はい、分かりました」と、リリコが言った。 松波は、「おやすみなさい」と言って、部屋を出て行く。 しんと静かになった部屋で、リリコはソファに座る。 目を閉じ、先ほどまでの松波との会話を反すうする。 四カ月前、冬のプールでの光景が広がる。 銃で、初めて人を撃った感触が、両手にびりびりとよみがえった。 事情を全て知っている松波が、心配するのは当たり前だとリリコは思う。
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