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現場から大阪府警本部に戻り、松波は会議に出席し、リリコは定時の五時で自宅に帰った。
中之島駅近くの川沿い、辺りで一際目立つ、四十階建ての豪華なマンション。
神戸のときよりも厳重に守られたエントランスを抜け、三十二階の部屋の扉を開けると鍵が開いていた。
パタパタと奥から聞こえる音に、ポケットに手を入れ待つ。
『おかえりなさい。お風呂にしますか、ご飯にしますか、それとも』
現れたのは、エプロンをつけた松波だった。
セリフの途中、リリコは『お風呂で』と答え、松波の横を通って部屋に入った。
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