第1章

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久しぶりの深くて良い睡眠に、元々朝早いのは得意な航は、パッと目が覚めた 隣のベッドで恭二が寝ている 今日は平日だし、一つ下で高3て言ってたし、起こさなくっちゃ! 「恭二くん。朝だよー」 と言いながら肩をポンポンと優しく叩いた 「今、春休み」 「ご、ごめん」 ドンドンドンドン 凄い音で廊下を走る人が居る 「恭二!起きろ!お母さんがぎっくり腰で動けないから病院に連れて行くから、現場に行ってくれ!」 「なんでだよ。俺が病院に行くよ」 俺が俺がの押し問答している間に入り 「早くしないと、お母さんがかわいそうです!!」 ハッとした親方は、渋々 「じゃあ、お前に任すけど、マメに連絡しろよ」 まだ何となく納得してない親方はブツブツ言いながら仕事に行った 「あ、車の運転は出来るけど、免許ないからタクシー捕まえないと」 お母さんの部屋に行きながら携帯でタクシー会社を探していた やった!役に立てる! 「俺、免許持ってるよ!」 恭二の家の車はバンや、ゴツいのばかりだから、お母さんの車に乗せて病院に行った 診断結果は椎間板ヘルニア 明日、検査して空きがあったから、明後日手術になった 「親方に連絡しないの?」 「あぁ、面倒くせーから、電話して」 と言って携帯を投げてきた 仕方が無いから、俺から親方に連絡して、説明をした 入院になってしまったお母さんに頼まれたのは、職人さん用の離れのお風呂の準備と、30人強の夜ご飯の支度 自分も職人になるつもりで来たけど、こっちの方が実は得意なので、喜んで引き受けた 食材はスーパーにネットで注文すると配達してくれるので、お金のやり取りも無く便利で楽ちん出来る 取り敢えず、今日の夜ご飯は何にしようか恭二に聞いてみた 「こんな仕事でもいいの?」 「実はこっちの方が得意なんだぁ」 「じゃあ、ハンバーグ」 「了解!」
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