第1章

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   彼女の友達が何か言っているようだ…   しかし… 何を言っているのかわからない。   いや! 正確には耳に入って来ないのだ。   僕は全神経を彼女に集中して、なぜこんな事になったのか探ろうとした。     「明日も行くから…ベタついた指導すんなよ。」   「あ…」   そうか… 僕は彼女にベタついていたのか…   「すみません…じゃあ…お先に…。」   「おぅ!気をつけて帰れ!」     見上げる彼女の視線が痛い。   僕は耐えられなくなり、早歩きで立ち去る…   後ろで彼女の友達が騒いでいる。     ベタついた指導。   そんなつもりじゃなかったのに…   彼女のそばに居たかっただけなのに…   怒らせてしまった!   どうしよう… どうすればいいんだろう…   いったい何をすれば、彼女は僕を許してくれるのだろう…    
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