第1章

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   風呂に入って考える…   僕は… 山下や長谷川になら、欲しい言葉をあげられる。   彼らが今どんな言葉が欲しいのか… なんとなくわかるのに…   坂本さんはさっぱりわからない。   今までの彼女だって… 当たり障りなく距離を保つくらい簡単だった。   途中で面倒になってやめると、すぐ別れにつながった。     人に興味がないわけじゃない…   むしろ寂しがり屋な僕は、周りに人がいないと…   ただ…境界線を引いているのは確かだ。   そこは… まだ誰も入れた事がない。   今後も入れる気はないけれど…   坂本さんには知られてしまいそうで怖い。   根拠はない。   なんとなく怖いのだ…     危険なものに惹かれる気持ちが、僕の思考回路を狂わせているのだろうか?     体はスッキリしても、いつまでも続くモヤモヤが気持ち悪い。   明日の天気は晴れだといいな…   関係ない事を考えて、一生懸命自分をごまかしてみる…   例え無駄だとわかっていても…    
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