…境界線を越えて…

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   翌日の放課後…     来ると言っていた彼女がまだ来ない。   10分過ぎても… 20分過ぎても来ない。   美術部は何時に来ようが帰ろうが自由だけど、来るって言ったならすぐ来てほしい…   落ち着かず、作品も進まず、イライラする時間だけが過ぎる…     「失礼します。」   来た! 彼女が来た! 本当に来た!   僕はどうすれば良いのかわからず、チラチラ様子を見る事しかできない。   彼女は目も合わせてくれない…   なんで? 僕…そんなにひどい事した?     「凄い!!!」   彼女が加藤の前に立って言った。   加藤はダルそうに「何だよ。」と彼女を見上げる…   そんな加藤の態度を気にする風でもなく話をする彼女。     ずるいじゃないか! 加藤はよくて僕の何がいけないんだ!   納得がいかない!   加藤のどこがそんなにいいんだ?   なぜ会ってすぐ笑顔で会話してるんだ?   彼女が楽しそうに加藤と話す。   その時間が長ければ長いほど…   僕の胸の中はドロドロとしたものが渦を巻いていった。    
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