第10章 ボディーガード①

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防御痕だ――。 悠月さんの手の甲にはうっすらと 血が滲んでいた。 「早く、警察に電話っ……!」 今さらながら 腰が抜けたような恰好で後ずさるリーダーに。 「いや……警察はダメだ!」 悠月さんは言って 首を横に振って見せる。 「……どうしてですか?」 「どうしても、だ」 なぜだろう。 こんな目にあってるのに ――頑として譲らない。
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