契約しようぜ

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◇ ゆっくりと瞼をあげると、ベッドの縁に腰かけている大きな背中が目に飛び込んできた。 頭をガシガシと掻きながら、煙草をふかしているその姿をぼーっとしながらただ眺めていたけれど。 ふと、その背中が裸だということに気付いて、さっきまでの行為を一気に思い出してしまった。 頬がカッと熱くなるのを感じて、胸元辺りまで掛かっていた布団を頭まで被った。 「凛?」 布団越しだけれど、学が振り返ったということがわかる。 「顔出せよ」 学はそう言うけれど、あんなことになって、どんな顔をすればいいのかわからないよ。
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