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「なあ、まだゲーム始まったばっかだぜ、兄さん。まだ死ぬかどうかわかんねえんだし、シャキっとしねえか?あんたの名前は『おどおど君』か、『ユニクロ君』だな」
指名されたユニクロ服の男は、うつむいて拳銃をぎゅっと握りしめながら言った。
「僕は…なんでもいいです」
「じゃあ、『ユニクロ君』にしよう。そっちのが呼びやすい」
『赤メガネ』が、名前を与えられた男たちをざっと眺めた。
「ふむ、『ドクロ』『ジャージ』『青服』『金ネクタイ』『ユニクロ君』そして俺が『赤メガネ』と。あとは…」
といいかけて、『赤メガネ』の目つきが鋭くなった。ランニング男が椅子に立ち上がり、銃口を向けていたのだ。
「お前らおかしいよ……異常だ……狂ってる……俺は生き延びたい、こんな変な部屋で死ぬなんていやだ……全員殺してやる!」
ランニング男の銃を持つ手は震えていた。ランニング男は『赤メガネ』に向けて引き金をひいた。
カチッ。カチッ。カチッ。
その拳銃に銃弾は入ってなかった。
5発の銃弾が、ランニング男に向けて放たれた。5発の鉛を食らって、男は後方へふっとんで血をまきちらしながら息絶えた。
『ランニングデブ』(仮名)ゲーム終了
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