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「それでは軽くゲーム説明を始めましょうか」 『マネージャー』のその言葉に、7人の男たちは緊張感を張りつめながら神経を集中した。 「午後6時からゲーム開始、それまでは皆さん楽しく談笑していて結構です。ゲーム終了までは部屋からは出られません。西側のドアはトイレにつながっていますので、便意を我慢する必要はございません」  『マネージャー』からの声が途切れると、背の低いスーツ姿の男が現れ、それぞれの席に座る男たちのテーブルの前に、黒くて手のひらにちょうどおさまるサイズの物を置いた。 拳銃だった。  さらに一人一人に、ほかの人間に見えないように小石をふところに忍ばせて、退室した。 「皆さんに行き渡ったようですね。それは見たとおりの銃です。どれも6発の銃弾がこめられてます。あ……」 『マネージャー』は軽く喉を唸らせてから、続けた。 「残念ながら、一丁のみ、空砲です。申し訳ありませんが、その銃を渡された方はその時点でゲームオーバーになるでしょう」  7人の男たちがざわついた。『マネージャー』は落ち着いたまま口調で説明を続けた。
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