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「そして今渡された小石。赤い石が4つ、青い石が3つ。ルールは簡単です、拳銃で自分と違う色の石を持っていると予想した人物を撃って下さい。赤か青、どちらか一色になった時点で生き残った方々には約束通り賞金をお渡しします」
時計はまもなく6時を指そうとしていた。マネージャーは最後に通告した。
「あなたたちが今後どうするかは皆様次第です。そして最後にひとつ。時計が午前0時になった時点で照明は自動的に消えて、真っ暗になります。そうなった場合、ゲーム続行が困難になることが予想されますので、ゲーム時間はおよそ6時間ということになります」
7人の男たちはそれぞれの顔を見合わせた。おびえるように周囲を見渡す者、椅子にふんぞり返って見下すように参加者を見やる者、拳銃を手にして、その質感を味わう者、緊張にがくがくと震えだす者。
楽しく雑談などできる雰囲気ではなかった。
しばらくしてまたスピーカーから『マネージャー』の声がした。
「いい忘れました。ゲームを盛り上げるために室内の各所に『仕掛け』がほどこされています。お忘れのないように」
『仕掛け』という言葉に一同は奇妙な感情を覚えた。このせまい部屋のどこに、なにが仕掛けられているというのか。
時計が6時を告げた。『マネージャー』が語気を強めて言葉を発した。
「それでは、ゲーム開始です」
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