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「面白いもの?」
知り合いがバイトしてる姿を見れたことか?
いや、でも陽菜は何度もこの店に来てるし……
俺が着替えてる最中に何かあったのかね?
「ええ。
さて、あなたのバイトも終わったようだし、事務所に行くわよ」
「はいよ」
サファイアのような澄んだ蒼い瞳をこちらに向け、彼女は席を立つ。
小説を鞄へしまい、出口へと向かった。
俺はもう一度カウンターの店長に軽く頭を下げ、陽菜を追いかける。
バイトで疲れてるのに何をやらされるんだか……
これから起こる事態を想像し、店を出て彼女の横に並んだ所で溜め息がもれた。
ちなみにもう20時過ぎのため、外は闇に包まれている。
「……疲れてるの?」
「ん、まぁ、少しだけな。
慣れてるから平気平気」
余計な心配をさせてしまったようだ。
ちょっとタイミング悪かったな。
「あ、でもコンビニだけ寄らしてくれないか?
腹減っちゃって」
「そう思って、お弁当作ってきてるわよ」
「おっ、マジで?」
「ええ。
時間あったからね」
「ありがと。
陽菜の料理は美味いから楽しみだわ」
「べ、別に私の分のついでだったから」
照れてる照れてる。
暗いけど街灯のおかげで、少し顔が紅くなってるのがわかる。
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