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プププップププッ!
社長室の内線がなるのは、実は珍しい。
大抵の社員は社長に連絡などないし、
あるとしたら、
秘書にアポイントを取るのが、通常の流れだ。
だから。
「はい、社長室です」
『僕だ。鞠弥?』
ここに直接かけて来る人なんて、
基本的に竜也ぐらいのものである。
「はい。鞠弥です」
社長室の手前に秘書室があるから、
アポイントを確認した社長秘書たちは、
内線などかけずに、直接部屋を訪ねて来る。
それが分かっているから、社長室の内線は、
出来る限り、鞠弥が取ることにしている。
「竜也さん、どうしたの?
今、会議中でしたよね?
社長にご用ですか?」
『いや、君に』
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