僕と彼女と

11/12
前へ
/211ページ
次へ
「…あれ?」 廊下に出ると、遠くに 特徴的な黒く長い髪が見えて、 そして角に消えていった。 「…昨日の人かな」 何故か少し興味が沸いて、 僕は早足に追いかけた。 「………?」 彼女が曲がった角へ着くと、 そこには車椅子が置かれていて、 誰もいなかった。 「………」 僕も階段を駆け上がり、 二階の廊下を見る。 人影はなかった。 「…三階かな?」 また階段をかけあがり、 三階の廊下を見るが、 誰もいなかった。 「…屋上?」 屋上なんて何もないし… 行く理由がないと 思うんだけど…… 「…行ってみるか」 一段ずつ階段を上っていって、 そして屋上の扉に手をかけた。 「………っ」 開けた瞬間に、少し強い風が 起こって、僕は目を瞑った。 そして、風が収まり、 目をあけるとそこには………
/211ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加