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わたしは黄色いドレスを着て、夏希の横に立っている。
隣を見ると、わたしによく似た顔の彼女が小さく笑った。
わたしも微笑み返して、彼女の手にそっと触れる。
そのとき、オークショニアーの声が聞こえた。
「ロットナンバー2番、蓮水夏希、蓮水向日葵!」
わたしは、細くてやわらかな夏希の手を握る。
いつも、彼女がそうしてくれたように……
そしてその手を引いて、金色に輝くステージへ上った。
双子のわたしたちを包み込んだのは、太陽くらい眩しい光だった。
ねえ、夏希……
わたしは、二度とこの手を離さない。
だって、あなたを愛しているから。
わたしたちは、いつも一緒にいなければならないの。
ひとりだと、半分になってしまうから。
だからわたしたちは、これからもずっと一緒……
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