第7章・繋がりの輪になって②

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次の日の朝7:25部屋から出ると美和がお父さんの車に乗るのが見え、舌打ちをする。間に合わなかった~!『拓也どうしたの?』 『いい、もう間に合わない』 拓也は残念そうに駐車場へと歩く。 何事もなく終わるかにみえたが、それは吉井家からの電話からだった。 『美和が帰らないってどういう事ですか?』 『お父さんの携帯にコンビニに用事あるからバスで帰るって夕方連絡がきて、普通どうりにお父さん1人で帰って来て…美和が帰らない事を知って学校とアパートへ迎えに行ったけどいないらしくて』 『いないらしい?アパートってあのデブ女…バイト先の?』 『そうです、けどそこにいなかったら見当つかなくて松本さんに電話してしまいました』 『お父さん今は何処に?』『家に帰ってきてます』 『わかりました、美和を探してみます』 夜10時過ぎマンションに帰りかけていた矢先の電話、ちょうど信号待ちで携帯に出られてラッキーだった。 『姉貴をマンションにおろしたら、美和を探しに行くから』 『何言ってんの、1人でも多い方が良いわ。マンションよりかUターンよ』 『姉貴…』 コンビニの駐車場に入りUターンして帰ってきた道をアパート目指して走ってく!車も少なくなってく時間帯でアクセルを踏めるとこはそうした。 美和!何処にいる!? 『姉貴、吉井美和の番号を出してかけてみてくれ。美和はあたしの登録を削除してるけど番号くらいは覚えてるだろうから、無事かどうか知りたいのよ』 携帯を切ってなければの話だけどね。 『わかった………かけてるけど出ないわ』 『出ない?って事は電源は入ってるんだ』 『何おかしな事言ってんの?』 『姉貴、デブ女が汚い手を使ったらしく美和の携帯の番号を知ったらしい…美和は怖がって電源を切ってるんだと思う。だからあたしも1週間近く話をしていないんだけど』 『やりそうな事ね、もう1回かけてみるわ………出ないわ』 40分後アパートに着いて車から降り走り出す松本。 『開けろっ!』 ドアをドンドンと叩く音に何回目かに、気だるげに開けるデブ女に詰め寄る松本。嬉しそうに松本に抱きつくデブ女。 『よせっ!』 臭う何日も着替えてないらしい服には食べカスの染みが付いている服を、嫌そうに顔を背ける。 まったく!このデブ女は美和と同じ女という生き物なのか? 『離せって!』 デブ女を振り払い突き飛ばし、デブ女を睨みつける。『美和が来ているだろう!?返してもらおうか!』
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