希望の迷宮

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   この迷宮で、三人の大切な友人を失った。  勿論、傍目から見れば、『大切な友人』と呼ぶのは些か都合が良過ぎるのかも知れない。その大切な友人の事を、僕はすっかり忘れてしまっていたのだから。  併し、今の僕にとって、彼等は間違い無くとても大切な仲間であると言える。更に言えば、彼等無くして此処に至る事は出来なかったと確信している。  彼等の犠牲の上での偉業等、胸を張れる筈も無い。 「……そろそろ御別れの時間ですかねぇ」 「……!」  ぽつりと呟かれたその言葉に、僕達三人は皆一様に浅倉の方を見遣る。  硝子の向こう、何時の間にやら僕達に背を向けて立っていた浅倉は、モニター画面の前に置かれた携帯端末の様な物を持ち上げると、慣れた手付きでそれを操作し始めた。  
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