分かれ道その24:優しさ

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「会長ってまさか……。」 「実は、志水が親切に接した老紳士は俺のじいさん。俺のじいさんは、四つ葉のクローバーのブレスレットをした子は婚約者として向かえるって言ってた。」 「なぁ寺本、志水はこれからどうなるか知ってるのか?」 将希は語った。 「志水なら大丈夫。じいさんはこの学校に、金本より倍の額を寄付したんだ。」 「良かった…もう金本の理不尽に思うままにならずに済んだな。」 「そうね。私、ずっと不満だったの。金本さんって、欲深いだけでなく志水さんとお金が無いと何にも出来ないし嫌いだった。」 「行列に並ばず割り込むし、志水の手柄を横取りするし。」 「はっきし言って、最初から金本じゃなく実行委員長を志水にすれば良かったじゃん。」
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