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笹原一家が楽しそうに帰る一方の三宅一家は、夜になると静かだ。
それは、リビングで旦那が突きつけた離婚届を見て奈津美は驚いた。
「あ、あなた。これはどういうこと?」
「そのまんまの意味だ。俺と離婚してくれ。」
「何でぇ?奈津美達、上手くやってきたじゃない?」
旦那は強く、テーブルを叩いた。
「何が上手くやってきただ?ふざけるな!!俺は単身赴任中、無理して休暇を取って麻友と和馬の授業参観に来たんだ。先に麻友のクラスへ行ったら、麻友はお前が虐待紛いな事をされ、嘘を強要してたと言って大泣きしてたぞ。」
「そ、それは麻友の勘違いで…。」
「まだ言うか!!あと、会社から電話があったんだ。奈津美、お前のせいで出世コースから外れ左遷する羽目になったんだ。」
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