魔族との出会い

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「魔王様も驚いておられる……。俺がひと昔前に来た時はただの荒地だったしな。」 魔王様をも脅かす存在となりました。これはチートというやつですね。ルシファーが遠い目をしてる。なんかね……ごめんね? 魔王様かーどんな方なんだろ?忌々しくも神々しいお方なのかな? 「ウルは言った通り規格外なんだ この森に長居することはあまり良くない。」 ルシファーがその言葉を言った瞬間トトとヒワタリの目が光った。トトが唸り声を上げルシファーの腕に噛み付いた。 周りに血の匂いが漂う。ルシファーは顔色を変えずに黙ってそれを見ていた。 俺は慌ててトトに近寄る。 「トト、離して。」 トトはルシファーの腕に牙を立て続けていた。ヒワタリは止めずに冷たくその状況を見ていた。 「トト聞こえた?離して。 いや離せ。」 魔力を周りにまとわせ睨みつける。トトとヒワタリが怒るのも分かるけど突然噛み付いたのは許せない。 トトは渋々牙を離した。ルシファーの腕からは血が滴る。俺はルシファーの腕に近寄りそっと触れた。 治癒の魔法をかけるとルシファーの腕の傷はたちまち無くなった。 「主はこの森から去るのか?」 小さな声でトトが言った。俺はこの森に長居してはあまり良くない。俺が来た時より明らかに魔獣が強くなっているのは気づいていた。 「ウル、魔界ならお前の魔力の影響はほぼ0になる。俺はお前の監視役だ。 ぜひ魔界に来て欲しい。 魔王様が作り上げた均衡を崩すわけには行かないのだ。」 この森に長居していることによって均衡が乱れていることはさすがに困る。 「今魔族でも争いが起こり均衡が乱れてきて勇者召喚が行われている……これ以上の均衡の乱れは……。」 ルシファーが俯きながら話していた。 「………分かりました……。この森を離れます。 トトとヒワタリを連れて行ってもいい?ずっと一緒にいるって約束したんだ。」 「まぁそうじゃないとトトとヒワタリが暴れ出しそうだしな、審判、番人の代理を決めておけそれならこの森からお前らが離れても許そう……。」 ルシファーは困った顔しながらも俺の願いを許可してくれた。審判と番人についての説明はおろか、この世界のことを知ってないけど。魔界とやらにいったらある程度の知識は分かるとは思うんだけどねー。
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