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「……よかった」
ホッとするあたしの髪を優しく撫でてくれた。
未来と拓也くんが、やっとくっついたことに。
あたしまで幸せを感じていた。
「さてと、帰るか」
送ってくよ、と、ポンと頭を叩いて。
チュッと、髪にキスを落とした海斗が立ち上がった。
お母さんと先生にあいさつをして、海斗と一緒に家を出た。
外に出ると、冷たい空気が肌を刺すように痛くて。
吐く息は真っ白だった。
「雪、降るかな……」
「さあな」
海斗は抱きしめるように引き寄せて。
二人の間に隙間がなくなった。
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