486人が本棚に入れています
本棚に追加
二人はまだ曖昧な関係のつもりだけれど、
あたしやミッチャンからしてみたら、もう恋人同士に見えてしまうほど仲がよくて。
ミッチャンは、そんな二人を見て羨ましそうに溜息をついてるのを見たことがあった。
でも、未来からしてみると、今のこの関係が壊れてしまうことが怖くて。
なかなか自分の気持ちを伝えることができなかった。
今のままが心地いい。
そう思う未来の気持ちもわからなくもない。
でも、両思いなのを知ってるあたしからしたら、そんな未来たちがもどかしくて仕方ない。
その未来が、バレンタインに告白をすると決心したんだ。
「やっぱりさ、拓也くんのことが好きなの」
頬を微かに染めて恥ずかしそうに俯く未来。
そんなこと知ってるよ、なんて間違っても言えないけれど。
未来を見てると、どうしても口許が緩んでしまう。
最初のコメントを投稿しよう!