第1章

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 結構以前から私と霧島が通話するとすぐに切れるという怪現象が頻発。お互い、それ以外の人との通話にはなにも支障はないにもかかわらず。そして何度かかけなおして10分後くらいにようやくつながる。 「おぉ、やっとつながった。霧島大丈夫?」 「全然大丈夫ちゃうよ。もぅ目の前2メートルほどまで近寄ってきてる。」 「その部屋から逃げたらいいやん。」 「入り口側にヤツがいるから逃げられない。」 「召喚獣(守護霊)は?」 「なんかでてこない。肝心なときに使えへん。これはシバかなあかんわ」  こんなときでも冗談がいえるのかと思ってしまう。 「とりあえず、手印とか九字とかでなんとかならへんの?」 「これはムリだと思う。色がおかしい。赤黒?赤と黒がまじってて相当ヤバイ。怨霊化しかけてるやつっぽい。」 「もしかしてあの坊主の霊が関係してるのかな?」 「そうやと思う。事故で死んだ人の霊がコイツにとりこまれよったからな。アイツの本体なのかもしれん。」
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