こうげつと書いて皐月です。

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「すいませーん」 門についたはいいが、誰も居ない。 見事に誰も居ない。 高校とは思えない門と塀の高さに「ここは刑務所か?」と思ってしまった。 刑務所と思われないのは豪華な門と暖色の塀のおかげか。 いや、そんな事言ってる場合ではなくて。 「あのーどなたかいらっしゃいませんかー」 いい加減日陰に入りたいんです。 「すいませーーーーん!」 「うお! どうした!」 ガタガタという音と共に塀から顔を出したのは警備員らしき男性。 あ、塀じゃなくてちゃんとブースみたいになってた。 同じ色だとわかんねぇだろ!(違う) 「すいません。今日から編入させてもらいます。高橋です。」 「編入生!?なんでまだここにいるんだ?副会長はどうした?」 「副会長?いや、僕は坂の下で降ろさせて登ってきたんですけど…」 そういうと警備員さんはぎょっとした顔をして急いでお水をくれた。 「大変だったろ?ほれ」 「んっ…ありがとうございます」 ぷはーお水おいしいー ごきゅごきゅと飲んでたら警備員さんが赤面して顔を逸らした。 あ、がっつきすぎたかな? はしたなかったか。 「…そろそろ行きな。ほら、ここが理事長室だ。理事長には話つけといてやるからよ。」 貰ったパンフレットには律儀にマーカーで印がされているを 「ありがとうございます… えっと… 名前を…」 「あぁ!俺は坂上 守 (さかがみ まもる) だよ。また会おうな」 まぁすぐ会えるワ そう言って頭をぐしゃぐしゃと撫でてくれた。
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