第11章 ボディーガード②

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「俺の我儘で――おまえだけ危険な目にあわせるはめに」 言うと悔しげに 手の甲に歯を当てる。 「それが申し訳なくて――」 ファンのためメンバーのため。 ひいては自分のために 僕だけが犠牲になる構図が 正義漢の彼には耐えられないわけだ。 「そんなこと言わないで下さい……」 一番近くで悠月さんを守ること。 僕にとっては なにより喜ばしい自己犠牲なのに――。
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