第11章 ボディーガード②

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何事も起こらないまま キラキラと楽しい時だけが過ぎ――。 気づけば 握手会の長い列ができていた。 「頼むぞ。悠月の列から目を離すな」 「了解しました」 マネージャーに仰せつかった僕は アルバイトの警備員に紛れ込み――。 目深に帽子を被って 悠月さんのすぐ傍らに立っていた。 ここなら何かあればすぐ飛びだせる。 しかし――。 見たこともない長い行列は ともすれば失神しそうな 熱狂的なファンの女の子ばかり。
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