第11章 ボディーガード②

29/33
前へ
/33ページ
次へ
「来ないで!」 僕を人質に取るような形で腕に抱き 彼女は立ち上がった悠月さんにナイフを向ける。 「加々美悠月。あんたが悪いのよ!あんたさえいなければ実くんはこんなとこにいない!私の近くにいたんだ!」 錯乱してる。 だけど真実だ。 「私の実くんを、あんたが引っ張って行った……」 ずっと僕を見ていた人がいたなんて ちっとも気付かなかった。 だけど彼女は気付いてた。 僕が悠月さんばかり見ていたこと。 悠月さんしか目に入っていなかったこと――。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

54人が本棚に入れています
本棚に追加