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伯父さんが亡くなったそうだ。
体を壊して長い間入院していたらしいから、いつ亡くなってもおかしくないと言われていたみたいだけど。
『キャンディポットには妖精さんが棲んでいる』
大好きだった伯父さん。
片付けを手伝う為に久し振りに来たお屋敷で、何故だかその言葉が何度も頭を過ぎった。
「……」
ふと思い出す、私だけが知っていた隠し部屋。
埃にまみれた本棚を動かして、小さな扉を二つ開けて。
ふと思い出した、私だけが知っていた隠し部屋。
そこは小さな頃のまま、不気味な程にきらきらしていた。
「あああ」
『キャンディポットには妖精さんが棲んでいる』
棚に並ぶ沢山のキャンディポット。
黒ずんだ人型の何かが中に入った、キャンディポット。
気持ち悪いほど甘ったるい臭いが部屋中に立ちこめていて。
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