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歓迎していない来客の扱いに困り、着替えを抱えてバスルームにこもってから、どのくらい経っただろう。
「……」
来客を持て成さなければいけない筈の私は、耳を澄まし、少しの物音も聞き逃さないように注意を払いながら、浴槽の側に立ち、溜まっていくお湯を静かに見つめていた。
「……」
彼が何をしたいのかさっぱり分からない。
濃厚なキスの後、余韻に浸ることもなく、私に入浴を勧めた。
アパートに入ってきた時と同じように、バスルームにまでついてくるのかと思えば、ベッドに座り、携帯を手に持ったまま動く気配が無い。
「……」
どうしてあの人、ここにいるんだろう。
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