第5話

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「寒いね。寒波のせいかな。雪なんて降らないといいけど」 人の真後ろに立ち、呟く声。 気配を殺さないだけまだマシだと思うしかないのか。 「……」 このまま開けるべきか躊躇した手をゆっくりと動かし、解錠する。 キィ……と、小さく音をたて、開いた扉。 「お邪魔します」 「……」 許可もなく私の後に続いて入って来た、招待もしていないこの客人をどう迎えるべきか考えた。
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