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ガラス越しに見る空は、少し霞んだような青。
桜の花びらが舞い散るのは、こんな空色の頃だ。
明るく日の射すリビングで、大きく脚を開いてソファに座りながら、窓の外を見ていた。
あたしを探る指が、1本から2本に増えて、小さく喘ぐ。
2本の指の腹でナカを押し撫でられると、勝手に腰が浮いてくる。
頭よりも体が、快感を記憶していて、さらに欲しがる。
腿の付け根を這う指が、撫でるように動いたり、感じる場所を強く押したりして、あたしはどんどん崩れていく。
唇で触れられるだけの胸の先が、男の息を敏感に感じ取る。
もどかしさに、自分から男に胸を押し付けた。
「噛んで。」
「もっと。」
男の掌で押しつぶされた乳房。
指の間からこぼれる固くなった先端。
きつく吸い上げられて、あたしの体が反り返る。
乳輪まで含んだ口の中で、噛み取るようにたてられた歯が、甘い痛みを呼ぶ。
体の中で蠢いていた指は、1点を執拗に押してあたしを追い詰める。
聴こえてくるのは、脚の間で抜き差しされる指の水音。
体が浮き上がるような感覚の中で、五感がばらばらになっていく。
音も、匂いも、目に見えている物も無になった一瞬に、かりそめの死に落ちて、溺れて。
抜かれた指の後に入ってきたオトコを感じると、喉を鳴らしながら膝を曲げて深く受け入れる。
次の快感を求めて、体中が自然に動き始めた。
男の腰に脚を絡ませ、背中に回した手は、男の体を引き寄せる。
オトコを取り込むように腰を押し付けて、唇を貪るように合わせた。
これ以上ないくらいピタリと重なって、ハマり合って、それでもまだ奥に向かって押し入ろうとするオトコに悲鳴を上げる。
螺旋を描くように指の腹に捏ねられて膨らんだソコと。
奥の奥まで入り込んだオトコを隙間なく包むソコと。
男が腰を揺らすたびに、波のように何回も来る頂点。
敏感になった体は、男の吐息にさえ反応して、びくりと震える。
逆光で影を纏った男の表情が歪む。
オトコの震えを内側に感じながら、汗が滴るあごを舐めた。
「春・・・野。」
絞り出すような男の声。
「んー、しょっぱい。」
もう一度舌先で汗を掬い、そのまま男に口を寄せる。
「ほら。」
噛みつくように舌を吸われながら、体はまだオトコの余韻を楽しんでいる。
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