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自分の部屋へまだ帰りたくないあたしは、コーヒーを入れてダイニングの椅子に座る。 帰ってくる車の中でこのマンションを出ることを考えた。 出てしまえば、ここでこんなふうに3人でまったりすることはなくなるだろう。 寂しくなる? それは間違いない。 手放したくないと思っている自分を嘲笑(わら)いつつ、心の中では別れの算段をしているあたし。 とりあえずは、明日の予定を確認だ。 「コウ君、明日、事務所行く時に、寄り道して送ってくれる?」 「はい。明日も早いんですね。」 「うん。お願いします。」 明日は閉店まで帰らないかも。 この2人に、25時にあたしの迎えに来てもらうわけにはいかない。 言えば、自分の時間を減らしてでも、車を出してくれるだろう。 今は黙っとこう。 うまく考えなくちゃ。 「ハルさん、明日もタケノコ仕事?」 「ううん、ちょっとお店のことで用があるんだ。」 「そっか。今日はウマかったなー。」 「ありがと。よかった。明日も作るけど、食べる?」 パッと顔を上げて、コウがあたしを見た。 「ていうか、無理にでも食べさせちゃうからね。あはは。」 あたしは宣言して、席を立つ。 カップとソーサーをを洗って、片付けて、オヤスミナサイをした。
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