16 #2

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16 #2

ーーータツヒコーーー 春野の顎と頭を押さえたままゆっくりと引き抜いた。 口の横に、唾液の筋。 春野の胸の先がとがって、吐息とともに上下している。 ゴムを付けて、春野を横にして、挿れる。 俺の体重で春野を潰さないように、腕で支えて加減しながら体を重ねていく。 か細い啼き声が聞こえてきて、俺はゆっくり動き始めた。 春野の口の横を舐めながら、さっきまで、この口に入っていたものを思い出した。 自虐的な笑いが出る。 春野に触れたものなら、もう何でも俺は構わず口にできる。 自分自身の欲求を満たすために。 男としての能力を誇示するために。 いままでしてきたSEXと、何かが違う、春野とのそれ。 過去の、過激で、刺激的な経験。 クスリや、道具を使っての、享楽。 一時的にはハマっても、やがて飽きが来た。 春野にも、いつかは飽きが来るのか? その前に、オレが飽きられる? 春野にこのまま際限なく求め続けられたら、いつか俺は応えられなくなりそうだ。 命を削りながら春野を抱く自分を想像する。 春野の体の上で死ぬのなら、それも悪くはないな。 笑えてくる。 行動を制限して、独占欲丸出しであれこれ指図する。 好みの服を纏わせ、これ見よがしに連れ歩く。 体の隅々まで、俺好みの形にして俺の匂いを付ける。 自分らしくないと自覚しつつ、俺は全てを楽しんでいる。 春野だけ。 春野だけが、俺をこんなに愚かな男にしてしまう。 ああ、また春野の匂いに酔ってきた。 大きく脚を開かせて、眺めると。 遮るものがなく、良く見えるソコ。 「丸見えだ、春野。グチャグチャだな。」 恥ずかしそうにする春野は、堪らなくいい。 動きを止めて、目を合わす。 さあ、お願いしてくれ。 オレが1番好きだと言え。 恥ずかしい言葉で、何が欲しいか言え。 俺は全部応えてやる。 お前が欲しがるものは、全部やるよ、春野。 瞳が妖しく光り始めて、かわいい口から、卑猥な言葉を紡ぎだす。 勝利感に酔いながら、俺は下僕のように春野の望みどうりに動き出した。
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