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春野の肌の感触が、俺を離さない。
触れられるところ全部にキスしながら、少しずつ服を剥ぎ取っていく。
「春野が嫌だって言ったらそこで止めるから。」
俺は呻きながら懇願する。
肩ひもがずれ落ちたブラジャーからこぼれる乳房。
唇に吸い付くような感触と、柔らかさ。
体から微かに春野の匂いが漂う。
春野のぎこちない動きで、俺はやっと足の怪我を思い出した。
「ごめん、春野。俺はまた自分勝手な事を。痛むんだろう?」
奥歯を噛みしめながら、体を離す。
「タツヒコ。今抱いてくれなくちゃ、あたし、さみしくて死んじゃうよ。」
心臓を射抜く言葉。
俺は心と体全部を差し出して、ひと晩中、春野を愛した。
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