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ーーーコウターーー
またまた恒例の、ハルちゃん情報交換会。
またの名を、“タツヒコへのダメだし”大会。
グラスに氷、水と、それぞれの好みの銘柄の瓶を運んで、つまみはどうするんだろう?と考えてるオレをヨウジさんが呼んだ。
「コウ、とりあえず飲もう。」
乾杯をするでもなく、好き勝手な飲み方。
オレはビール。
「いやあ、今回も何とか凌ぎましたね、タツヒコ君は。」
口火を切ったヨウジさん。
「首の皮、一枚?」
ニヤニヤのテツさん。
「いや、ヨウジさんのファインプレーがなければ、ジ・エンドだったでしょ。」
したり顔のカズさん。
「毎回タツヒコ君はバカっぷりを晒しますね。」
「うちのボス、ハルさんのことになると、一気にマヌケになるんですよ。」
タイさんに間抜け呼ばわりされてる。
「まだまだ未熟だねー。」
「ハルちゃんマスターへの道は遠いね。」
「そのくせ、相変わらずの我儘で。」
「中坊並みにサカッてて。」
「好き過ぎて、ハルちゃんの爪の先まで舐めてるんじゃないか?」
「俺のハルに、あんな事とか、こんな事とかさせてるんだー? 考えたくない。」
ヨウジさんが頭を抱える。
「羨ましい。」
「ムカつく。」
みんな好き勝手言ってるけど、あの2人が無事におさまって、ほっとしている。
「でもさあ、あのタツヒコが、“春野がいないと生きていけない”だぞ。」
「ハルが他人行儀に“中川さん”なんて呼ぶもんだから、泣きそうになってたし。」
「何回も好き好き言ってましたね。」
「あと、めっちゃ、謝り倒してました。」
「全身土下座?」
「ハルの前では、やったかもな。」
思い思いに好きな酒を飲んで、ケラケラ笑って、話は尽きない。
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