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ハロルドの案内に従い、シャルは商店街通りを歩く。汗ばむ肌。人混み特有の熱気。
数十分歩くと、大型ショッピングモールが見えてきた。
「ここであいなとルイスの気配は止まってるよ」
「行ってみよう!」
「シャル、あいなの名前を出しただけで元気が戻ったね」
「うるさいっ」
颯爽と中に入るシャル。ハロルドもそれに続いた。エアコンの涼しい風が二人を包む。
「天国だな…!」
「外の暑さがウソみたいだね」
服をパタパタと揺らし、シャルは苦笑する。
「日本の四季は人体に多大な影響を与えるんだな。長時間外に居たら精神的にまいる」
「体感温度も人の感情に影響を及ぼすって言うものね。日本のことを調べた時に夏生まれの人は暑さに強いって何かの本で読んだんだけど、シャルはそんなことないみたいだね」
「ロールシャインにはこんな暑さ存在していないし、夏生まれも何もないだろ……」
ハロルドは店内に飾られている笹の葉を指差した。
「ねえシャル、あそこにあいなとルイスの気配が濃く残ってる!」
「あれは笹の葉……。七夕という日本の行事に使われる物だったか」
「さすがシャル。日本のことちゃんと調べてただけあるね」
「どうしてここに二人の気配が?」
「短冊を書くために寄ったんじゃないかな?」
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