10 永久(とわ)の誓い

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 エトリアの話に驚かされる一方で、あいなは自分のことを考えた。 (シャルとルイスを好きだって感じたのは間違いじゃなかった?でも、シャルはそんな私は嫌いだって言ってた……)  そこでひとつの疑問が湧く。あいなはエトリアの胸から離れ、彼女の顔を真剣な眼差しで見つめた。 「『愛』ってどういう感情ですか?ドキドキしたら愛ですか?そばにいて安心する相手のことですか?私には、そういうのがよく分からなくて……」  うつむくあいなに、エトリアは穏やかに答えた。 「愛は誰の心にもあります。そして、それがあなたの今後の運命を大きく左右するキーとなりましょう」  エトリアの声に深刻さがにじむ。 「もう時間がありません。あなたの愛が誰に向いているのかを見極める時が来ています」 「そんなこと言われても、私は……!」 「あなたは今、エスペランサの魔法によって体から魂を抜き取られています」 「魂を!?」 「仮死状態とも言います。今は私の魔力で会話が可能ですが、もうじきエスペランサの力でそれも出来なくなります。彼女はあなたの潜在能力を掠(かす)め取り、私以上に魔力を高めているのです」  魔法使いの魔力を高めるほどの潜在能力とは何なのか、一般的人類として生きてきたあいなには全く理解出来なかったが、今はそんな質問をすることすら許されない雰囲気である。 「24時間以内にエスペランサに打ち勝ち、自身の魂を取り戻して下さい。そうしないと、あなたの命は本当に終わってしまう…!」 「そんな!私は普通の人間です!魔力を持った人なんかに太刀打ち出来るわけありません!」 「いいえ、出来ます。あなたなら」
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