10 永久(とわ)の誓い

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 シャル、ルイス、ハロルド、そしてエルザが中庭の泉にたどり着くと、シャルの指輪が大きな光を放った。  丸くて優しい青色の光が指輪を中心に視界全体に広がると、エトリアの泉から激しい水音と共に水が引いていく。 「これは……!」  シャルをはじめ、一同は目を見開いた。水の引いた泉の中央から地下に続く階段が出現したのである。 「ここを下れば、あいなを助けることが出来るのか?」 「このような構造になっていたなんて……。伝承のある場所、泉の役割はそれだけではなかったようですね」 「みたいだな。行こう……!」  地下への階段を数十段降りると、石造りの閉鎖的な空間に行き着いた。天井から青い光が差し込んでいるおかげで視界ははっきりしているが、薄暗さがありどことなく気味が悪い。ひんやりした室内の空気も、一同に異様な緊張感を感じさせる原因になった。 「他に道はないみたいだな」 「隠し扉などもないのでしょうか?」  シャルとルイスは慎重な手つきで壁を調べたが何も起こらなかった。ハロルドとエルザも、それぞれ星読みの力や魔法を使って室内のことを調べたが何も手がかりは得られなかった。  こうしている間にもあいなは死に向かっている。シャル達の焦りを嘲笑うかのように、この空間は物音ひとつせずシンとしていた。 「このままこうしてても埒があかないね。外に出てもう一度泉を調べてみない?」  ハロルドが提案した時、それを止めるかのようなタイミングであいなが現れた。しかし、あいなの形をしているだけでその姿は半透明である。
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