1piece チョコレートな夜の始まり

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  週明けの月曜日。 場所は、いつものパスタ屋。 少し遅めのランチを菜々美と取っている。 金曜日のバレンタインデーの夜どうなったのか、菜々美に聞かれて、私は、あの夜のことを話した。 話の途中で、菜々美のパスタを食べる手が止まり、口を半開きにしたまま固まる。 「あの……菜々美?」 アラビアータをフォークに巻き付けたまま、動かない菜々美に呼び掛けた。 すると、菜々美は、ゆっくりと口を動かし言う。 「……驚いたわ」 はぁ、とため息を吐き出す菜々美。 私は東条さんとのキスを思い出し、顔を赤らめた。 「うん……。私も、いまだに信じられないよ……。社長にチョコ受け取ってもらえて、それから、あんな……」 「あの噂、ほんとだったんだ……。社長が、夜11時に社内見回るの」 「だよね。ほんとに、11時に見回るのさ……って、……あれ?驚くの、そこから?」 不審げに聞いた私に、菜々美が悪びれず言った。
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