第3章 秋入梅 ~あの時の…~

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その日の夜。 獅虎は,あの子猫たちのことを,また思い出していた。 その様子を知ってから知らずか,またライムがやってきて,獅虎の隣に陣取る。 「そういや,ライムを  もらったときも,あれくらい  小さかったかなあ」 そういうと,ライムは獅虎に背中を向けて座る。 「ああ,そうか,もうちょっと  大きかったかなあ…」 獅虎は,ライムが家に来た時って…どうだったっけ…と思いながらも,疲れて眠ってしまった。ライムは,そんな獅虎の様子を見て,横にそっと寄り添って,ゆっくりと丸くなった。 「そういえば…」 獅虎は,ライムが家に来た日のことを思い出していた。 「ライムを俺に託したのは…伊葉…だったな」 獅虎は,ライムに引き合わせてくれた小さな女の子の顔を思い出していた。
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